クリーンブースの風量に関する規定
クリーンブースを設置する際には、ブース内の換気性能や風量に於いても注意する必要があります。
風量はクリーンブース内の換気性能を司る重要な要素であり、その計算を十分に行い目的とする用途に適合した設定をしなければなりません。
クリーンブースの設計を行う際には、目標とする清浄度を決定する事から始まります。
これはブース内でどのような作業を行うかにより決定しますが、この清浄度に応じてまずは周囲の壁をどの様な材質にするかを決定します。
簡易的なビニールの物とするか、然りとした断熱タイプにするかによってもその性能が異なってきます。
さらに、外気を取り入れる吸気口のフィルターの性能が決定されます。
これらの要素を決定した上で、その清浄度を維持するためにはどの程度の換気を行う必要があるかが選定され、これに寄って風量が決定するのです。
多くの場合にはクリーンブースの清浄度に応じUSA209E規格で規定される平均気流速度が割り出され、これに寄り風量を決定するのが一般的です。
クリーンブースの気流の方法による清浄度の違い
クリーンブースを設計する際には用途やレベルにより十分な設計を行う必要があります。
外気との遮断を行い塵や埃を分断するフィルターの機能は非常に重要なものですが、そのフィルターを効果的に動作させ目標の清浄度を得るためには、風量や気流の制御も非常に重要な要素となります。
中でも気流は清浄な空気を取り入れ循環させる為に非常に重要な要素を占めます。
その為用途に合わせた方式を選ぶことが効率よく清浄度を高めるためには重要です。
クリーンブースの用途により様々な方法が有りますが、最も多く利用されるのはダウンフロータイプと呼ばれる一定方向の気流を作る方式です。
この方式では空気が一定方向に流れるためクリーンブース内での空気が乱れることなく、部屋の隅に存在する埃などを巻き上げることが有りません。
対して室内の空調などで一般的に使用されるコンベンショナルタイプは、天井から空気を室内に吐き出し部屋の隅で吸気する物ですが、部屋全体に気流を発生させるため室内の空気を隅々まで交換できる反面、四隅の埃を巻き上げてしまう危険もあるため清浄度の高いクリーンブースには不向きと言われます。
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2022/4/21 更新